M07 コンセプト組み立てテクニカルティップス(2)
2017年7月5日 < プロポ > EX-RR <サーボ> サーボ関連記事 < ESC > VFS-FR2 <搭載例> M07コンセプト
こんにちは!
M07コンセプトの組み立てティップス2回目です。ステアリングサーボの搭載まで進みました!
今回、とっても良く走ると評判のM07を、ライバルに勝てるように組み立てていきます。
基本的なことではありますが、勝つための要素のひとつに、「いつも同じように動く、走行中の状態変化をなるべく最小限にする」ことがドライバーの実力を発揮するうえで大変重要です。KO BLOGではこの点に主眼を置いた組み立てポイントを紹介していきますね。
※以下のブログ記事の内容はキットの組み立て説明書と手順が異なる場合があります。組み立ては付属の説明書に従って行い、当ブログは参考としてご覧ください。
ステアリング周りの組み立て
タミヤ製キットは説明書がしっかりしていますので組み立てに困るところはほぼないのですが、長年の経験上、RCカーのステアリング機構はステアリング操作と路面からのキックバックを受け続けますので、非常にトラブルが起こりやすい部分です。少し手を入れて対策しておきます。
組み立て説明書は、まず①工程でシャーシにステアリングクランクのポストを3x8ビスで固定するところからスタートです。このステアリングポストのビスが緩んでしまうと、ハンドリングに曖昧さがあらわれて「なんか反応がふわふわする」や「まっすぐに走らない」現象が出ます。さらに、走行時にはステアリングクランクが組まれていますのでトラブルに気づきずらい部分ですので、最初の組み立て時にビス止め剤を使用して、トラブル防止しておきます。
⑨工程ではフロントアクスル(ステアリングナックル)とフロントアップライト(Cハブ)を組み立てます。ナックルはスムーズな動作が非常に重要な部品ですが、最初にまっすぐにビスをねじ込まないと、イマイチな動作になってしまう場合があります。
いきなりCハブに組むとビスの傾きがわかりづらく失敗の可能性があるので、袋詰Bに入っていた3x6キャップスクリューを使ってナックルにねじ切りをしてから、説明書通りにCハブに組み込みます。
⑫工程では、ステアリングワイパーを組みます。
ステアリングワイパーも非常にビスが緩みやすいところですので、ここも緩み防止をします。樹脂パーツに対してはねじ止め剤はあまり効果がないので、ここにはゴム系の接着剤を少量使います。接着剤ははみ出した部分で接着されてしまうので、左の写真のように、少量にしましょう。もしはみ出した場合は、ピンセットで引っ張ると容易に除去できるので、ゴム系接着剤は意外と作業性良好です。
ステアリングクランクにリンケージロッドのボールナットをつける工程でも同様に、ゴム系で3x8ビスを固定してから、5x5.5ボールナットを付けます。
ここは鉄ビス+鉄ボールナットなので、通常のビス止め剤が効きくことにあとから気づいたのは、ここだけの話です。
フロントダンパーのトラブル防止
あまりKO PROPO目線とは関連しない部分ですが、タミヤ製キットを数多く使用した経験上、Vパーツのダンパーエンドが5mmピロボールの奥に潜ってしまうトラブルが起こる場合があります。その対策として、3mmOリング(黒)をピロボールに通してからダンパーを取り付けておきます。
このダンパーエンドのトラブルが発生すると、謎のフロント引っ掛かり現象が発生する場合があるので注意が必要ですが、サーキットなど現場では気が付きにくい原因なので、トラブルの種をはじめからつぶしておきます。
RCメカの搭載
説明書の工程㊲からは、RCメカの搭載です。説明書には「必ずサーボのニュートラルを確認して組み立ててください」と書いてあるので、動作確認です。
まず、新品のメカを使用するので、EX-RRプロポとKR-415FHDのペアリングをします。ペアリングとは、プロポのID(個体識別番号)を受信機に登録する作業です。これまでに使用てきたしたメカなら、ペアリングは完了していますので、改めて実施しなくてもOKです。
準備として、KR-415FHD受信機の1番のコネクターにはRSx3one10Responseサーボを、2番のコネクターにはVFS-FR2アンプを接続します。アンプは2番(=「アニ」と覚えるとわかりやすいです)です。アンプの電源がOFFになっていることを確認してから、バッテリーを接続します。
ペアリングの作業はとても簡単です。まず、EX-RRをET2レバー(上)+電源ON でペアリングモードにします。この時、ET2レバー(上)は長押ししせずにすぐに離して、左の写真の画面が出れば準備OKです。
(都合によりフランスモードでペアリングしたい場合はマスターユニットのLED再点灯まで長押しで待ちます。通常は使用しません。)
次に、KR-415FHD受信機のSET-UPボタン(右写真のレンチで示しているボタン)を押しながら、配線済みのアンプの電源をONします。受信機のLEDが点灯しますのでSET-UPボタンを離して、LEDが再点灯したらペアリング完了です。
プロポ、アンプの電源を一度切ってから再度ONすると、ラジコン操作ができるようになるはずです。プロポのステアリングホイルを動かしてサーボが動作することを確認します。
KO PROPOのサーボは、ほとんどの機種にセンター位置の目印が刻印されています。トリム、サブトリムがいずれも0に設定されていれば、写真のように真ん中の位置になります。
サーボセイバーの組み立て
カテゴリーを問わず、サーボセイバーの動作が渋かったり、ガタがあったりすると「クラッシュでトリムが変わってしまう」「真っすぐ走らない」「サーボのセンタが出ない(ように見える)」トラブルの原因になります。
KO PROPOサーボですので、Q3パーツを使用します。Q3にサーボセイバースプリング3枚を組み込んだら、Q5(サーボホーン部)を組みます。このときにQ3とQ5で勘合する部分には、左の写真のようにまんべんなくグリスを塗布しておきます。こうすることで勘合部分が摩耗したり、動作が渋くなるのを防止できます。
Q5(ホーン部)の上にQ4パーツを載せて3x10ビスでサーボに固定しますが、ここにも右の写真のようにまんべんなくグリスを塗布します。
はみ出したグリスはきちんと除去しましょう。
サーボセイバーを止めるビスも緩みやすい部分なので、ねじ止め剤をつけてからビス止めします。
サーボホーンを取り付け出来たら、サーボセイバーの動作確認を行います。
プロポ、アンプのスイッチをONした状態でサーボセイバーのホーンに力を加えてみます。
この時、ある一定以上の力でサーボセイバーが作動してセイバースプリングの力で押し戻されるのですが、時計回り、反時計回りに力を加えたときに、どちらからも同じニュートラルの位置に戻ってくるかどうかをチェックします。正確な位置に戻らない場合は、グリス切れによる渋さが発生しているか、プラスチックの劣化で変形が起きている可能性があります。
このチェックは定期的に行って、ガタが出てきたり渋くなってきていた時にはグリスアップや、サーボセイバーを交換しましょう。
サーボの搭載
いよいよ、シャーシにサーボを搭載します。
サーボのコードをシャーシのスリットに通してから、説明書の位置にサーボを置いてみました。サーボの耳タブの穴径は4mmで、固定ビスは3mmなので、遊びが大きくて、サーボが斜めについてしまいそうです。また、このままではクラッシュなどの衝撃でサーボの位置がズレて、トリムが狂ったりしてしまいそうなので、KO PROPOのオプションパーツを使うことにします。
No,36852 サーボタブスペーサーはアルミ削り出し製の専用パーツですので、サーボの耳タブにピッタリサイズです。取付剛性もガッチリします。
M07に使用した場合でも、シャーシの取付穴に対して気持ちよくピッタリの位置に来ました!
さて、次回はアンプ、受信機の搭載と、配線の処理などを紹介していきたいと思います。今回もお読みいただいて、ありがとうございました!