内部抵抗が高いニッケル水素電池をご使用される場合について
現在市場に出回り始めた、大容量のニッケル水素電池を使用された場合に、スロットルの下のほうのパワーが出ないなどといったお問い合わせを頂いております。これは、特に電圧が低い4セルを使用する1/12レーシングカーのユーザー様に見られるようです。
VFS-1開発段階では、存在しなかった電池との組み合わせですが、下記のような原因と対処方法をご案内いたします。
1 原因としては、VFS-1はロスが少なく非常に効率が良くなっておりますので、負荷(モーター)が要求する電流を流そうとします。
これに対して電池側の内部抵抗が高い場合には、大電流を取り出そうとすると急激な電圧降下が発生して、負荷が軽くなるまでの間は本来の電圧に復帰しません。
電圧が下がっている状態では、モーターの本来のトルクや回転が得られないために、ドライバーは、さらにスロットルを開けることになり、この結果電池の電圧は、ますます復帰しないと悪循環になるものと思われます。
2 モーターのコンディション、ギヤ比などが適正であることが、まず前提となります。この点をご確認ください。
また、VFS-1は標準で約4KHzの周波数設定ですが、パワーを出そうとむやみに周波数を下げると、前述の電圧降下を起こしやすくなります。また、電流制限(カレントリミッター)は、「OFF」の設定をお試しください。
3 VFS-1Proでは、パワーセーブボルテージの設定を2.5Vとしています。この機能は、電源電圧がこの設定電圧まで下がるとスロットルを一時的に短時間OFFにすることで、電圧の低下を抑えて受信機やサーボの動作の安定を図る目的を持っています。
しかし、想定より内部抵抗が多い電池の場合には、この電圧が高すぎる場合があるようです。
このため、この設定電圧をさらに低い2.3Vの設定が出来る方法をご提供します。